バイヤーになるのに絶対必要不可欠なたったひとつの能力。センスや語学力なんて二の次だ。
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最終更新日:2015/06/09
仕事論
私のメインのお仕事はベリーダンスの衣装買付、コスチュームバイヤーです(ただし一介の会社員なので他の業務もあり)。
「私も衣装を買付けする仕事がしたいです!」「どうやったらなれるんですか?」という質問を良く受けるので
バイヤー業8年目にして、衣装バイヤーになるに必要な素質について考えてみました。
特に資格がある訳ではないし、個人で衣装を買って人に売れた時点である意味自称プロバイヤーですが(ダンサーと同じ)ココでは「継続的に仕事としてする」バイヤー論について言及します。
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「センスがよくなくちゃダメなんですよね?」
「かわいい衣装は1つだけでした。」という訳にはいかないのが、数を揃えなければいけないお仕事での買付け。
少なくともエジプトでは、星の数ほどあるベリーダンス衣装を見て「どれにしようか迷っちゃう♥︎」なんてコトはまず起こりません。
むしろ「こ、この中から選ばないといけないのか・・・。」という、摩訶不思議で理解不能な代物だらけなので
フツーの日本人美的感覚さえあれば消去法で選ばないといけないケースの方がダントツに多いですのでご安心を。
「やっぱり語学力がないとダメですよね?」
外人相手に販売してる衣装屋さんのほとんどは英語がしゃべれます。とはいえ、あくまでエジプシャンイングリッシュ。
最低限の単語(数字・色等)さえわかれば中学レベルの英語で意思疎通可能。あとは人間力の問題。
もちろん先を読むおしゃれセンスがあれば売れ行きのスピードに差がでるし、アラビア語ができれば更なるディスカウントが期待できたりと、様々な能力はあるにこしたことはありません。
でも私が思う、バイヤーになるなら絶対にこれだけは必要な能力。
それは体力です。
エジプトは暑かったり空気が悪かったり食事が合わなかったり、それでなくても体調を崩しやすい国。
しかし海外に買付けに行くというコトは時間に制約があり、経費がかかるので一人で行動しているバイヤーがほとんど=自分が倒れたら終わり。
エジプト人と接するのも気力と共に体力を消耗します。スケジューリングがうまくいかず、一日中何も食べられないコトも珍しくありません。
そんな中ずっしり重い荷物を運んだり、何十着も試着したり、山のような生地を掘り起こしたりとチカラ仕事が続きます。終盤になると徹夜で監視しながら出来上がりを待つ、なんてコトも(滅多にありませんが・・・)。
体力さえあればバイヤーになれるかはともかく、体力がないと絶対にムリ。
ちなみに私、新卒からこのかた「病欠」したコトありません。ずる休みはあるけど。
補足するなら「お金の計算が苦手でおおざっぱな人」には厳しいですね。バイヤーはアーティストではないので、ただ買うだけが仕事ではありません。
利益率の把握や在庫管理がキチンと出来ないと長く続けるのは難しいと思います。
きらびやかなようで意外とハードボイルドな衣装買付の世界。
いつかバイヤーに・・・という方は、ぜひ体力つけといてください。
サラーム♥︎
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ベリーダンス雑誌で連載スタート。衣装にはそのままその人の人生が反映されてる説。
日本国内唯一のベリーダンス専門雑誌、ベリーダンスジャパン。 私、自慢ですが創刊号からの愛読者(現在
Comment
物凄くわかりやすいご説明で、目指してる方々の素朴な疑問解決になるんじゃないでしょうか☆
移住しちゃった迄の方なので、いろいろ現地での事は重々承知でしゅしね☆
体力、なんでも体力・・・
頑張ってらっしゃるんだなぁ~と思いました~☆
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一般的にナゾな仕事なので、ちょっとでも雰囲気が伝わったら嬉しいです〜。
意外とチカラ仕事が主です!